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2019年6月17日 (月)

弦楽器の弦交換ってどうやるの!?

みなさんこんにちは。

 

とうとう【梅雨】っぽいお天気になってきましたねぇ。
私は日々お天気の週間予報と自分のシフト表を確認しながら、洗濯と部屋の掃除がいつ出来るか悩んでいる日が続いておりますが、皆様はいかがお過ごしですか?

 

さて、掃除と言えば先日の6月8日(土)に「管楽器無料点検会」を実施いたしました。
おかげさまを持ちまして満員御礼となり、次回開催へ向け予定を組み始めております。
詳細が決まり次第追ってご案内いたしますので、今回ご参加いただけなかった皆様は次回ご利用ください。

 

 
さてさて、ようやく今回の本題へ…。
前回の記事で「弦楽器の湿度対策!」をお送りいたしましたが、今回は「弦楽器の弦交換ってどうやるの!?」です。
 
Gengakki_gennkoukann_title
前回の記事の中で「~弦を張って完成!」と軽く書いてしまいましたが、そもそも「弦交換ってどうやるの!?」とのお声を小耳にはさみましたもので、順番は逆になってしまっておりますがご紹介させていただきたいと思います。

 

いきなりですが、間違い探しクイズ~ッ!!
超難問!Lv.30くらいです!(基準はわかりませんが…)

 

問題:次の2枚の画像のうち(A)と(B)にそれぞれ1か所ずつ違いがあります。それはどこでしょうか!?
Vn_matigaisagashi_1
 
 
Vn_matigaisagashi_2

 

ヒントその1:バイオリンの画像ですが、D線だけ張られていませんねぇ。その弦があった場所に…
ヒントその2:画像の少し明るくなっている部分をよーく見比べてみると…

 

… …
… ……
タァーイムアーーーップ!!

 

さぁ、おわかりいただけましたか!?
今回の記事「弦交換」と関係している部分です!

 

ブログ記事でお馴染みの猪狩君の答え!
【A線をドミナントからインフェルドの(赤)に張り替えた】
ブッブゥーーーーッ!残念!不正解!

 

答えは【D線が乗っていた場所(溝)の「色あい」が変わっていた】です!
かなり難しかったですかね……

 

なぜ、このような問題を出したかと言いますと実は弦交換を実施する際に重要な工程がありまして、(A)と(B)の写真を撮るまでに次のような作業を行っていたのです。
 
Vn_mizoennpitu
そう!弦交換をする弦が乗っていた【駒】と【ナット(上駒)】の【溝】に鉛筆の芯を塗っていたのです。

 

この作業はとても大事で、【弦】と【駒】・【ナット(上駒)】の摩擦力を弱め、駒の傾き防止や弦が切れてしまう要因を軽減させるためなのです。

 

弦を交換する際は、駒が倒れてしまったり、弦が切れてしまうことがないようにしっかりと実施しておきましょう!また、前回の記事で紹介しました「ペグコンポジション」を使用した【糸巻(ペグ)】の作業も実施しておきましょうね!

 

さぁ、この流れでようやく弦交換にまいりましょう!
【弦交換ってどうやるの!?その1】
Vn_genkoukann_1_4 交換する新しい【弦】を【テールピース(緒止め板)】に固定出来たら、反対側を【ペグ穴】に差し込む。
その際、弦を約5mm~10mmくらい出す。

 

 
【弦交換ってどうやるの!?その2】
Vn_genkoukann_2_4 1周目は【糸巻(ペグ)】の穴から出ている弦を中心として【外側】へ巻く。
ここから先の作業は、巻き付ける弦を抜けない程度に少し引っ張りながら行うと良いでしょう。
 

 

【弦交換ってどうやるの!?その3】
Vn_gennkoukann_3 ここが大事です!
2周目は、1周目で巻き付けた弦の上を交差させるようにして下さい。
そして【糸巻(ペグ)】の穴から出ている弦(中心部分)を越えて【内側】に持ってきてください。
 

 

【弦交換ってどうやるの!?その4】
Vn_gennkoukann_4 みなさん!上の図の【拡大図】のようになっていますか??
巻き付けた弦が交差(クロス)する事で、張力がかかった際に上に乗った弦が下の弦を押さえつけ、抜けにくくなるのです!
 

 

【弦交換ってどうやるの!?その5】
Vn_gennkoukann_5 最後まで巻きあげる前に、ちゃんと【駒】と【ナット(上駒)】に弦が乗っているか確認を忘れずに!
ある程度張力がかかった状態で一旦STOP!

 

 
一度以下の部分を確認してみてください。
・他の弦と絡まっていないか?
・【駒】【ナット(上駒)】の溝にちゃんと乗っているか?
・【駒】を真横から見て傾いていないか?(下画像参照ください)
Vn_komakatamuki_2
このままいくと…怖いですねぇ~!間違いなく倒れちゃいますねぇ~!
駒が倒れて割れちゃう可能性もありますし、【テールピース(緒止め板)】が表板に衝突!なんてことも…。
勢いで【サウンドポスト(魂柱)】が楽器の中で「コロコロ…」ってことも!?
そうなる前に、【駒】と【ナット(上駒)】にはしっかりと鉛筆の芯を塗りましょう!
もし傾いてしまっていたら、慌てず騒がずお店に持ってきてくださいね!!
 

 

さて、以上を確認していただいて問題なければ、調弦を行ってミッションコンプリート!!
お疲れ様でした!

最後に1つ注意点。4本全部の弦を交換したいからと言って、全部一気に弦を外したらダメですよ!

駒は動いちゃいますし、場合によっては楽器の中のサウンドポスト(魂柱)が外れちゃうこともあり得ますので、必ず1本ずつ弦交換を行いましょう!

また、今回の記事で記載してます【内側】【外側】という表記は、バイオリンのではD線とG線(3番線と4番線)が該当します。

E線・A線(1番線・2番線)を交換される際は【内側】【外側】を逆で読んでください。

 
まずはチャレンジしてみることが大事です!そして慣れも重要だと思います。
一人で出来るようになれば、万が一ケースを開けたときに弦が「びろ~ん」となっていても自分で張り直すことが出来ますよね!下の画像のように頭を抱え込まなくて済みます!さぁLet'sチャレンジ!

Vn_gennkoukann_6_2

一人では難しいとおっしゃる方は、ぜひお店においでください!その場でお教えいたしますよ!
 
また、弦楽器では来る6月22日(土)に「弦楽器無料点検会&弓毛替え会」を実施予定でございます。すでに多くのご予約をいただいておりまして、6月17日現在残り2枠となっております。
お使いの弦楽器に不調があれば何でもご相談ください。不安に思われている事でもご相談いただけますので、お早めにご予約下さいね。
詳しくは前回の記事をご覧ください!
 
最後までご覧いただきましてありがとうございました!次回もお楽しみに!
 
ヤマハミュージック郡山店ショールーム
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